2016年10月02日

ベイジアン推定法での結果に差が出る

こまったなぁ。これでこの一か月、大分踊らされた。
検証しなきゃなぁ。

ちっとも前へすすまない。でもいろんな発見があるのは事実。これからそれらを証明していけばいいだけである。

腐らないぞ〜笑
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2015年04月12日

母集団解析で思うところ

基礎と臨床の考え方が根本的に違うのかなと思わざるを得ないことが多い。

最近読んだ論文でも見たが、ぼちぼち見受けられるのが、”高濃度域でクリアランスが低下する”とったようなモデリングはいかがなものかと思う。例えばこういう報告↓
CL = 2.5×体重×(if conc > 55 then 0.48)

この式は血中濃度が55を超えた場合にクリアランスが0.48倍になりますよと言っているのである。

この場合必ず考えるべき問題として、”血中濃度が上昇したからクリアランスが低下している”のか、”クリアランスが低下したから血中濃度が上昇した”のかであり、私は後者が生じている場合がほとんどだと思う。その解析集団の取り上げた変数で説明がつくものが無かった場合に、こういう報告になってしまうのだろう。しかし、これは高い血中濃度が得られた結果、クリアランスが低下していたとしか言えず、臨床ではつまり、”血中濃度が高かったと言うことは、クリアランスが低下していたんでしょうね。”という無意味なフィードバックになる恐れが高い。もしくは、”これ以上血中濃度を上昇させると、クリアランスが低下するので慎重な増量が必要ですよ”と言うことが出来るということになる。本当なのか。だとすれば、非線形モデルで組むべき報告と言える。

たいてい原著を読んでみると、”高濃度域でunder estimateしていたからこうしました”という結果論である場合ばっかり。それで他の患者でも説明できると言えるのか。何か他にクリアランスが減少する原因があったんじゃないのかね? 無理やり組まなくても、unknown covariatesの可能性を含めた報告としたほうがよっぽどマシだと思う。だって分からないものは分からないんだから。



それと、アミノグリコシドの付加誤差モデルは困る。多くの報告で付加誤差になっている。HPLC等の解析が低濃度域で誤差が大きくなるのは理解できるが、その低濃度域に重要なメッセージがある報告の場合、それじゃ困るのである。
アミノグリコシドのトラフ値は1μg/mL未満、2μg/mL未満にしましょうと言われるが、その残差変動が1.5μg/mLだった場合、例えば測定値が0.8μg/mLだったとして、割合で80%ほどの変動がありますよと言っているわけで、統計学的には全く信頼性の無い値ということになる。そして当然、ベイズ推定してグラフ書いてみても濃度曲線上には乗らない。しかしながら臨床では、1μg/mL未満だったとして安全域として処理される。つまり臨床では絶対値として取り扱われるわけであり、以前0.8μg/mLであったトラフ値が1.6μg/mLに上昇していれば、クリアランスが半減したと解釈し、極めて重要なメッセージとなっているのである。この場合に”2μg/mLだから問題なし”として解釈することと”2μg/mL未満だがクリアランスが半減しているので、早めに変更or中止するべき”として解釈することは、後者のほうが賢い介入である点に異論は無いだろう。

我々臨床家としては、ここは(対数)正規分布型を示してくれないと困るのである。母集団解析を行う目的が患者の安全性や有効性を最大限に生かすというものである以上、もうアミノグリコシドを付加誤差モデルで説明しようとするのは止めたい。私は少なくとも、付加誤差モデルの報告の場合、正規分布の15%くらいに修正して使っている。”統計学的におかしい”という批判もあるが、”患者の安全が脅かされる”ような統計学的解釈は間違っている。



いろんな学会に行って思うが、基礎の方だけでやっている報告の場合、臨床の目線があればもっと良くなるのにと思う報告が山ほどある(逆も然りだが)。そしてその臨床に関しても、もともと一般病院にいた私として思うが、大学と一般病院では欲しい結果が異なっていることを強く実感している。それらを融合することで本当に良い報告が出来上がるはずだと思う。

”大学病院にいるのだから研究するのが当然”と言う意見がたまにあるが、それは間違っている。大学病院の結果が一般病院に必ずしも適用できないことを理解していればそのようなことは言わない。”大学病院にいても一般病院にいても、研究しなければならない必然性は同じ”である。ただその内容が異なるのは先ほど述べたとおりである。サイエンスとは積み上げられてきた知識そのものであり、少しでも患者の安全を向上させようと思うのならば、大きなブレイクスルーは起こせなくとも、個人個人がその積み上げ作業を続けていくべきである。

あれ、最後なんだか脱線しましたかww
posted by だっちょ at 07:33| Comment(4) | NONMEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月10日

NONMEMを管理するエクセルソフト「RAIN」の開発

BMs-Podの開発はそれはそれでこれからも続けていくわけだが、実はNONMEMを扱いやすくするソフトウェアも作成している。それは昨年の春の時点では実用段階にあったわけだが、それを一般的に使えるようにと少しずつ改定を加えている。今はブートストラップのところや、goodness of fitのdiagnostic plotのところを調整している、が、別に難しい作業ではない。ただ時間をみつけてちょこちょことしか先に進まないだけである。visual predictive checkはまだ先になるかな。

目標では今秋の医療薬学会で発表→公表という形になるかな。
これもフリーで公表する予定。NONMEMやってみたいけど導入の時点で躓いている方向け。

そしてネーミングもとても大事。タイトルにある通り、このソフトウェアは「RAIN」とすることとした。なんかかっこいいでしょ。名前の由来は・・・当ててみませんかww
posted by だっちょ at 12:37| Comment(4) | NONMEM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする