2016年12月05日

臨床化学会シンポジウムで発表してきました。

今回はBMs-Podで可能なシミュレーションをいくつか紹介した形になるが、従来できなかったシミュレーションを実現してきているという内容なので、多少なりとも伝わったものがあるのではないかと個人的に考えておく。

臨床化学は血中濃度を扱う薬剤師にとっては極めて重要な学会であると感じた。例えば血清クレアチニン値の測定法一つにとっても我々には極めて重要である。酵素法とかJaffe法とかの差もまさにそうである。そのような、薬物の投与量に決定的な影響を持つ臨床化学値については、その測定法や精度には十分注意を払わねばならない。血中濃度そのものもそうだ。

昨今、血中濃度測定が外注になったり、検査部に任せたりなどの流れがある。その本質は、病棟薬剤業務を優先している病院、薬剤部があるという事実である。わかりやすい経営、収入につながる業務を優先し、薬剤師業務の本質の1つを捨ててしまっている現状は、なんともったいないことだろう。検査部がなぜ血中濃度測定を請け負うか、それはそこに病院の中での検査部の必要性が生まれるからである。ということは、その薬剤部の必要性を一つ失っていることである。

そういう背景も踏まえ、今回のシンポジウムは、血中濃度をどのように解釈、評価し、投与量調整を行っていくか、という話をした。血中濃度測定の重要性、有効血中濃度域を明らかにしていく、などの研究は大いに必要であるが、同時に血中濃度測定という業務は薬剤師の独占的な業務であることを世の中に示していかなければ、せっかくのエビデンスを検査部に奪われてしまうためである。

血中濃度の評価は簡単ではないことを薬剤師は知っている。そしてそれは薬剤師なしでは、誤った評価につながりかねないものも多いことを、薬剤師は知っているのである。つまり、「血中濃度測定は薬剤部でやれ」という世論を生み出すことが、今後の薬剤部におけるTDM業務の大きな目的である。
posted by だっちょ at 21:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月01日

本日は臨床薬理学会での発表

先ほどオーラルを終えてきた。内容は、小児のバンコマイシンの母集団解析と用法用量設定について。

結論としては、抗菌薬TDMガイドラインの用法用量は割といけそうということが言えた。みなさん、安心して使ってくれい(笑
ただ、2歳未満はやや足りないかもしれない。もう少し多めに投与しなければならない可能性が高い。そこは注意をお願いします。前向きで検討していきます。

ただ、臨床薬理といえばファーマコメトリクスを率先して引っ張っていっており、母集団解析も活発なので、もっと厳しい意見が出るかと期待して行ったんだが、今回はそうでもなかった。臨床ファーマコメトリクスがあまり受け入れられないのか、たまたまの聴衆によるものなのか、厳しく解釈すれば自分の発表がぜんぜんで、興味を引きだすことが出来なかったのかは定かではない。

今度感染系の学会でも出していこうと思っている。来年の西日本あたりか、IATDMCTあたりかなぁ。

もっと頑張ろう。。。
posted by だっちょ at 17:26| Comment(0) | pharmacometrics | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする